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1つのサイトに、まったく違う2種類の客が来ている。人材サービス会社で月2本を「依頼する人」と「働きたい人」に書き分けた運用

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こんにちは、HOMELY制作チームです。HOMELYは検索対策(SEO)の仕事も受けています。SEOの会社ですから、記事を書くときは「どのキーワードで上位を取るか」から始めるのが普通です。

でも、HOMELYが運用を手伝っているある会社のサイトでは、キーワードより先に決めていることがあります。その記事の宛名は誰か、です。

今回は、人材サービス会社のサイトで1年以上続けている「月2本を、2種類の読者に書き分ける」運用を、そのまま書きます。社名は出しませんが、数字と手順は実際のものです。

お急ぎの方は、この記事を約60秒で解説した動画をどうぞ。

1. 「ブログはキーワードから」の半分正しいところ

通説:記事はキーワードを決めてから書く

検索される言葉を調べ、上位を取れそうなキーワードを選び、その言葉に合わせて記事を書く。これはSEOの基本で、正しいです。誰も検索しない言葉で記事を書いても読まれない。キーワードの調査を飛ばす理由はありません。

でも、同じキーワードを検索する人が「1種類」とは限らない

ここからが本題です。

この人材サービス会社のサイトには、「派遣」「スタッフ」「イベント」といった同じ言葉を検索して、まったく違う2種類の人が来ます。人材を依頼したい企業の担当者と、登録して働きたい人です。

前者が知りたいのは「どんな人が来るのか、費用はいくらか、急ぎでも対応できるか」。後者が知りたいのは「未経験でも大丈夫か、どんな現場があるのか、いくらもらえるのか」。同じ「派遣スタッフ」という言葉で検索しても、読みたい記事は正反対です。

同じキーワードでも企業担当者と求職者で質問が違う

キーワードだけ決めて書くと、両方に少しずつ触れた、どちらの質問にも答えきらない記事になる。私たちはこれを「宛名なし記事」と呼んでいます。逆に、最初の1行から「これは依頼する企業の方に向けた記事です」と分かる記事が「宛名あり記事」です。

2. 2300年前、弁論は「聴衆」で分類された

少し古典の話をします。

アリストテレスは『弁論術』の中で、弁論を3つに分けました。議会で将来の政策を決めるための弁論、法廷で過去の事実を裁くための弁論、式典で人を称えるための弁論。この分類の基準は、話す内容ではなく誰が聞いているかです。議会の聴衆と法廷の聴衆では、求めているものが違うから、同じ話題でも話し方を変えなければならない、と。

2300年後のいまも、この分類は生きています。企業の担当者は「議会の聴衆」で、これから発注するかどうかを決めるために読む。働きたい人は「自分の将来を決める」ために読む。同じ会社の同じサイトでも、聴衆が違えば、書くべき弁論は別のものです。

宛名のない手紙は、誰にも届きません。宛名あり記事は、書く前に「議会か法廷か」を決めた記事です。

内容より誰が聞いているか、聴衆で記事を書き分ける

3. 人材サービス会社で実際にやっている運用

考え方だけでは信用されないと思うので、運用をそのまま書きます。

月2本を、1本ずつ宛名を分ける

毎月2本の記事を出しています。1本は依頼する企業向け、もう1本は働きたい人向け。交互ではなく、毎月両方です。片方の読者だけが増え続ける月を作らないためです。

出口も分ける

依頼企業向けの記事は、最後に「依頼フォーム」へつなぎます。働きたい人向けの記事は「登録フォーム」へ。同じ「お問い合わせ」に流すと、読んだ人が「自分はここから申し込んでいいのか」で止まります。宛名を分けたら、出口も分けなければ意味がありません。

毎月2本を読者ごとに書き分け、出口も分ける

見た目でも分ける

記事の先頭画像(アイキャッチ)の色を、依頼企業向けは青系、働きたい人向けは暖色系に固定しました。記事一覧を見たときに、自分に向けた記事がどれかを色で拾えるようにするためです。

過去の分を1年分、遡って埋めた

運用を始めたとき、サイトに記事はほとんどありませんでした。そこで、2025年7月から2026年6月までの1年分に相当する24本を先にまとめて書いて投入し、その後、全24本を5,000〜8,000字に加筆しました。最初から2種類の読者が「自分向けの記事がいくつもある」と感じる状態を作るためです。月2本を12か月待つと、その間、どちらの読者にも「1本しか無いサイト」に見えます。

4. あなたの会社にも、2種類の読者が来ている

「うちは人材サービスではないから関係ない」と思われた方に。

ほとんどの会社のサイトには、2種類以上の読者が来ています。顧客と求職者。個人と法人。新規と既存。患者と紹介元の医療機関。工務店なら、家を建てたい人と、協力業者になりたい会社。採用ページと集客ページを別に持っている会社は、すでに2種類の読者を認めているのに、記事だけは宛名なしで書いていることが多い。

先日の「お知らせ」しか更新しない会社の記事で「問い合わせの前に来る質問に答える」と書きましたが、その質問は、読者の種類ごとに違います。宛名を決めることは、答える質問を決めることと同じです。

5. HOMELYならどうするか

もしHOMELYがあなたの会社の担当者なら、キーワードの調査より先に、紙に2列の表を書きます。

読者A(例:依頼する企業)読者B(例:働きたい人)
問い合わせ前に必ず聞かれること
読み終わった後に行ってほしいページ
記事の1行目に書く「宛名」

この表の空欄が埋まれば、月2本の記事の宛名と出口は決まっています。キーワードはその後で、読者ごとに調べます。

読者と知りたいことを2列の表で整理する

同じ言葉を検索しても、違う人が来ています。手紙に、宛名を書いてください。


あなたのサイトに来ている「2種類の読者」を整理します。

問い合わせと採用の状況をお聞きして、読者ごとの質問リストと、月2本の宛名・出口の設計をお渡しします。→ お問い合わせ

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